第19章 彼女は絶対に手に入れる

橘美姫は言葉を詰まらせ、表情を強張らせた。

「橘凛!」

橘宗一郎が怒号を飛ばす。

「姉に向かって何という口の利き方だ!」

「姉じゃない」

橘凛の声は氷のように冷たい。

それを見た橘美奈子が、ここぞとばかりに金切り声を上げた。

「橘凛、あんたはこの家を掻き回さないと気が済まないの!?」

橘凛はこれ以上言葉を交わすのも億劫だとばかりに、きびすを返してデスクへ戻ると、監視カメラの映像を呼び出し、モニターを彼らの方へ向けた。

「自分で見て」

画面には、橘美奈子がこっそりと彼女の部屋に侵入し、猫用ベッドから猫の毛を拾い集める一部始終が鮮明に映し出されていた。

橘美奈子の顔色は瞬時...

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